旅日記


2001年11月11日(日)
トロント
曇り時々晴れ

-ナイアガラ見物-
アメリカ滝。
ビルが立っているあたりはUSAのニューヨーク州。
左がアメリカ滝。
右がカナダ滝。
アメリカ滝とレインボー橋。
虹も映っています。

カナダ滝。
水しぶきでよく見えません。

 今日は、ジェフおじさんとナイアガラに行く日です。待ち合わせの”家近くのセブンイレブン”へは、10時30分に向かわなければなりません。

 ぬくぬくの布団の中で、「あと10分」、「あと5分」とねばり、結局、起床したのは時計が10時をまわってからでした。シャワーを浴びて、歯を磨いて…。10時30分きっかりに、走って家を出ました。セブンイレブンには、5分遅れで到着。良かった、ジェフはまだ来ていませんでした。ジェフが到着したのは、10時40分頃でした。まぁ、10分くらいの遅刻はどうってことないのでしょう(カナダだからか?)。お互い、謝ることも文句をいう事もなく、普通に挨拶した後、ナイアガラに向け出発したのでした。

 最初の目的地、ナイアガラ・オン・ザ・レイクまでは、トロントから高速道路(QEW)を使って、1時間半くらいのドライブです。車中って会話がなくなりがちですよね。しかも英語だし。まぁ、女の子となら、沈黙を楽しむなんてことも出来るのだけれども。ジェフは、男だし、もう67歳?だし、”沈黙”を楽しみたくはないので、質問しまくりの1時間半でした。ジェフの車(トヨタのカムリ)について、車のナンバーについて、今までの車歴について、カナダの高速道路について…と一通り車関係の話で1時間ほどが過ぎました。私は、学生時代に中古車屋でアルバイトをしていたので、メーカー、車種、車自体や車の機構(エンジンやらサスペンションやら諸々)に関しては、多少の知識を持っています。話をつなげるのに、こういった知識がすんごく役立ちました。車談義終了後は、「あの看板は?」や「あの建物は何?」なんていうありがちな会話。そんな会話をしていると、すぐにナイアガラ・オン・ザ・レイクに到着しました。そうそう、高速道路について、勉強したことをいくつか披露。
 ・カナダでは、ほとんどの高速道路が無料
 ・最高速度は100Kmらしい(国がでかいし、道幅も広いので、もっと速いのかと思っていた)

 「ナイアガラ・オン・ザ・レイク」というのは町の名前で、この町は、ナイアガラ川がオンタリオ湖に注ぐ湖畔に位置しています。周囲をブドウ畑に囲まれたこの小さな町は、ワインの産地として、また過去のイギリス軍対アメリカ軍の戦いの地として有名です。町の中心である「Queen St.」近くに車を止めた我々2人は、1時間くらいかけて、町のなかを散策しました。この町で私を惹き付けたものは、老舗ホテル「Prince of Wales Hotel」の建物くらいで、あとは取り立てて見るものがありませんでした。メインストリートは、お土産屋ばかりで、建物は西洋風ながら、日本の温泉街を思い出させました。

 「ナイアガラ・オン・ザ・レイク」を後にして、我々は滝に向かいました。滝までは車で30分ほどでしたが、ナイアガラ川沿いの「River Rd.」は、景色も素晴らしく、ドライブにはうってつけの道です。今は11月も半ばで、裸の木々と落ち葉ばかりですが、夏には沿道に様々な花々が咲き誇っていて、より美しいという話です。

 「ナイアガラ・オン・ザ・レイク」から南下しながら滝を目指してきた我々は、左手にあるレインボー橋(カナダとUSAの国境)を過ぎた頃、フロントウィンドウーごしに、滝を発見することが出来ました。滝の第一印象は、意外と小さいなぁということ。最初に私が抱いたこの印象は、滝を後にする時まで、変わらないものとなりました。

 滝近くにある「スカイロンタワー」の駐車場に車をとめ、アメリカ滝を左に見ながら、カナダ滝近くにある展望テラス「テーブルロック・ハウス」を目指しました。「ナイアガラの滝」とは、「アメリカ滝」と「カナダ滝」の2つをあわせた呼称ですが、ここ、「テーブルロック・ハウス(展望テラス)」は、両方の滝、つまり、ナイアガラの滝全体が、綺麗に見渡すことのできる、絶好のポイントとなっています。「テーブルロック・ハウス」に到着してからは、1時間ほどでしょうか?ボケーっと滝を眺めていました。ここでも感じたことが、「意外と小さいなぁ」ということ。訪れた友達から、「でかい!」、「すごい!」って話を聞いていたので、やや拍子抜けです。特に、カナダ滝は、落差52m、幅800mとかなり”でかい”はずなのですが、見ているかぎり、そんな大きくは見えませんでした。

 滝をボケーっと見た後は、ジェフが予約しておいてくれたスカイロンタワー最上階でのディナーに向かいました。スカイロンタワーは、160m(よく覚えていない)の高さを誇る、ナイアガラ1のノッポタワーです。最上階は、回転レストランになっていて、同じ席にいながら、時間の経過とともに、違う景色を見ることが出来ます。PM5時に最上階のレストランに入ると、ビールを2〜3本飲んでから、豪華ディナーが始まりました。カナダに来て、初めてステーキを食べました。やわらかくて、なかなかうまかったです。景色も素晴らしいものでした。ライトアップされた滝や周囲の街の明かり、とても綺麗でした。

 さて、夕食を済ませ、レストランを後にしました。外で食後のタバコをすいながら考えました。
「夕食代はどうしよう?、さっき、ジェフがカードで払ったいたから…。ゴチになっていいのかな?」
本日の私のここまでの出費は10ドルくらいです。駐車場代を一回払いましたが、あとは全てジェフ持ちです。
「ジェフからは、「夕食おごるよ!」とも言われていないしなぁ」
おしゃ。日本方式で言ってみよう!
日本方式とは…。サラリーマン経験者は分かるよね。こんなのです。上司なんかからごちそうになったとき…

1.A:「いくらだったのですか?払いますよ」(感謝の気持ちを表すだけで、本当に払うつもりは、あまりない)
2.B:「いいよ、いいよ」
3.A:「いえいえ、払わさせてください」(一応、もう一回言ってみる)
4.B:「いいって、本当に」
5.A:「そうっすか。すみません。”ごち”になります」

「女の子がデートの食事の後、おごってもらうのを分かっていながら、一応財布を出す」というのと一緒です。こんなこと書くと女性に怒られそうだけど…。

作戦実行してみました。

1.A:「ジェフ、いくらだったのですか?払いますよ」
2.B:「115ドルだよ。いいよ、いいよ」
3.A:「いえいえ、払わさせてください」
4.B:「本当かい。じゃぁ、Hiroshi(俺のこと)の好きな額を払ってくれ。"Up to you"だ」

日本だと5番まで進む会話が、4番で終了してしまいました。あわわー。結局半分の60ドルを払っておきました。あぁ、こんな風に書くと、悔やんでいるみたいですが、そんなことないですよ。ジェフは運転で疲れただろうし、ガソリン代やら諸々でかなりお金を使っています。60ドルでナイアガラ連れてきてもらって、ディナー食べて。安いものです。ただ、日本とカナダは違うなー。カナダでは、こんなとき、Thanksの一言で、ご馳走になっておけばいいのかなぁなんて考えたものだから…。

 タバコすった後、車に乗り込み、普通に帰ってきました。帰宅後、学校の宿題やって、これを書いているところです。今はAM3:00。そろそろ寝ます。
更新地:トロント(カナダ)

前の日記へ 次の日記へ

トップページへ