旅日記


2002年2月12日(火)
トロント
晴れ

-
転機って感じたことありますか?
-

大雪が降ったのは、ちょうど一週間前でした。最近は晴れたり、曇ったりと過ごしやすい天気です。

 2週間ぶりの更新です。
 「更新ずっとサボっていたでしょ。だらだらしてばっかりいるんだから!」
 いえいえ、違うんです。最近は少しばかり忙しかったのと、さらに私の住んでいる家の地下にあるパソコン(「サーバー」といいます)が、この頃やけにへそを曲げることが多く、インターネットにつながらなかったりで…。そんなわけで、なかなか更新できなかったのでした。

 さて、本日夕方、やっとインターネットが出来るようになりました。大家の息子の手によってサーバーが修復されたのと同時に、ついでに自分のパソコンも大掃除しました。あまりに不安定な振る舞いで私をうんざりしていたWindowsMeをWindows2000に変更しました。データのバックアップ、ハードディスクのフォーマット、Windows2000のインストール、各種アプリケーション(ソフト)のインストールといった一連の作業で、計5時間くらいは費やしたでしょうか。なかなか疲れましたが、頑張った”かい”がありました。Windows2000は、本当に快適です。やはり、WindowsMeなんかとは安定性が違います。もちろん、スピードもね。あぁ、そうそう、N氏、ご協力ありがとうね。

 今日、もうひとつ、ちょっとした(私にとっては、かなり重要な)出来事がありました。パソコンの大掃除完了後にメールを受信してみると、ある方から「お聞きしたいことがありますので、お電話ください」といったメールが着信していました。メールをチェックしてから5分も経たず、すぐに大家の家(俺は電話を持っていない)から、先方にTELしたわけですが…。

 実は、筆者(私)は、先週から職探しを開始しました。
「カナダ滞在資金が少なくなってきた」
「もうずぐ1年になる無色(無職)生活に飽きてきた」
というあたりが、大きな理由でしょうか。
「だらだらしていてもしょうがないし、そろそろ働こうかなぁ」
そう思ったわけです。

 英語が下手な旅行者(旅行者なのか?どこにもいってないなぁ)にとって、真っ先に浮かぶ職場は日本料理店です。ウェイターなどはチップも手に入るため、パートタイムで働いても、家賃くらいは稼ぐことが可能です。もちろん、大好きな毎日のビール代に充てても十分な額です。幸い、トロントには数十件の日本料理店(以下、ジャパレスと書きます)があるため、数件の店を訪ねれば割合簡単に就職できそうな感じです。ただ、なにか自分の将来に役立つような経験をしたいと考えたとき、ジャパレスでの仕事は第一に希望するものでなくなりました。そんなわけで、先週末、とある報道関係の会社に履歴書と職務経歴書を持参したのでした。

 メールを受信してから5分後、メール差出人の方に電話をすると、やはり”就職”に関する話でした。
「一点、質問がありましてね。あなたのビザの期限のことなんですが」
「えぇーとですね、滞在許可は7月の終わりくらいまでです」と私。
「7月ですと、あと半年もないですね」
「おっしゃるとおりです。5ヶ月くらいですかねぇ」
「そうですか」と残念そうな相手の方の声。
相手の方の言葉を聞いて、少し落胆してしまった私でした。
そこで、思っていた一言を言ってみました。
「ただですね、私の場合、日本に帰っても何もすることがないんで、もし、それ以降も働かせていただけるんでしたら、喜んで働きます。しばらくは大丈夫です。よろしくお願いいたします」
「そうですか、では、そのあたりも踏まえて、後日…」とのことでした。
そんな話の後、電話を切ったのでした。

 電話を切ったあとに感じたのは「もし、これで”採用しましょう”という話になったら、私が今しがた言った一言は、私の人生の方向を少し変化させるような一言だったかもしれないなぁ」。そんなことでした。私の考えていた今後の計画は、カナダを今年の7月くらいに出国して、その後南米に行くか、もしくは一度帰国した後、アジアから旅行を再開するといったものでした。もしや、数年間カナダに住むことができるかな?。それはそれで楽しいなぁ。そんな風に感じたのでした。この日の一言がちょっとした転機になるのかなぁ、と。

 今日、Internetが再開できたこと。本当に些細な偶然です。仮に、Internet接続の復旧が数日後になっていて、その日に上記のメールをチェック&急いで電話をかけたとしましょう。しかし、その時点では「今ごろ、電話もらっても…」って話になっていたかもしれないのです。

 そういえば、カナダに来るきっかけ、つまりは、会社を辞めての旅行計画を実行したきっかけも、偶然が重なった結果のものでした。当時(一昨年前)は、カナダのワーキングホリデーの申請日には期限がありました(確か、6月30日消印有効だったと思います)。うろ覚えなので間違っているかもしれませんが、当時のビザ発給までの流れを簡単に書いてみます。

-----------------------------------------------------

■仮申請(1時審査)■
・「パスポートのコピー(だったか?)」と「カナダに行きたい理由(英文か仏文)」を郵送にてカナダ大使館に提出(6月30日消印有効?)
・ここで、例年、半分くらいの人(数千人程度)が落ちると聞いた。なので、これだけはしっかり書かないといけないと後で聞いた。

これをパスすると…

■本申請(2時審査)■
・「アプリケーションフォーム(英文か仏文)」と「カナダでの行動予定、活動したいこと(英文か仏文)」を郵送にてカナダ大使館に提出(8月30日消印有効?)
・ここで、数パーセント(数十人)の人が落ちると聞いた。

さらにこれをパスすると…

■ビザ引き換え券発給■
出国予定日のの1ヶ月前に、カナダ大使館よりビザ引換券が送付されてくる。

■ビザ発給■
カナダ入国時に、イミグレにて引換券と本物のビザを交換。

-----------------------------------------------------

 私の場合、6月30日のAM10時くらいに、当日がカナダワーキングホリデービザの仮申請(1時審査)の最終日ってことを知ったのでした。会社に出社して、仕事関係のメールに紛れた友達からのメール(ワーキングホリデーにてニュージーランドに飛んだ女の子からのもの)を読んだ後、ワーホリネットというホームページで”その情報”を知った時は、すごく動揺しました。当時、カナダ人から英会話を習っていたこともあり、カナダには少なからず興味を持っていました。

 さて、それから、その日はどうしたかって? これまた偶然にも、当日は打ち合わせや切羽詰った仕事もなかったため、腹の調子が悪いと言って帰宅し、あせりながらも「カナダに行きたい理由(英文)」をワープロでA4用紙1枚にまとめ、速達でカナダ大使館に送ったのでした。そして、これに受かったら、会社を辞めて念願だった旅行に出ようと決心したのでした。

 あぁ、あんな文章で、1時審査よく通ったよ。
あの日…
「友達からメールがこなかったら…」
「ワーホリネットのホームページに行っていなかったら…」
「午後からのスケジュールが埋まっていたら…」
今、カナダにいることはなかったんだよね。

 今日の一言が、私の人生の方向を少し変えるかも。

 これだから、人生は面白い。
更新地:トロント(カナダ)

前の日記へ 次の日記へ

トップページへ