旅日記 |
||
|
||
2002年3月20日(水) トロント 晴れ -New Yorkへ向け出発- |
|
本日は写真なし |
|
||
あやー、やっとニューヨークから帰ってきました。疲れたー。復路のバスはとても長く感じられ、景色を見ることも無くただただ眠るだけでした。いろいろありましたが、まぁ、楽しい小旅行でした。 さて、New Yorkはすごく風光明媚な街でした。タイムズスクウェア、セントラルパーク、そして海沿いと、訪れる地域によって、また訪れる時間によって、表情をくるりと変える街。そんな印象でした。街のいたるところに歴史的な建築物が点在し、これを見て歩くだけでも十分に楽しめるのではないかと思います。 NY訪問前に、私がNYに対して抱いていたイメージは、世界一の都会、犯罪の多い都市、世界中にいる大きな夢を抱く人間達が集まる街、こんな感じだったでしょうか。果たして私の抱いていたイメージは、この都市の実情を言い当てていたものだったでしょうか。NYにははじめての訪問(というか合衆国自体、はじめての訪問)だったのですが、いくつかは間違った認識だったと感じました。まず、世界一の都会。これはなんともいえません。どういった観点から、何を持って都会と定義するか。ここが大きな問題です。私は、とりあえず目で見て判断できる「都市の規模」、「公共交通網の充実具合」といった部分で判断しましたが、うーん、東京なんかとさほどかわりがないといった感じ。交通網、とりわけ地下鉄、鉄道といた部分は、東京のほうが上手かな、なんて感想も持ちました。2つめに犯罪都市といった認識。これも間違っていました。一部の地域を除いて、総じてそれほど危険でないと感じました。もちろん、深夜に女性が一人歩きしていたら…、地域によっては何か起こるかもしれません。ただ、アフリカやアジアには、もっと危険な都市って、たくさんありますからね。あぁ、そうそう、東京やトロントは番外です。完全に安全です。ほら、NYっていうと地下鉄に落書きだらけ…みたいなイメージもあるでしょう。実際のところ、地下鉄はきれいでしたし(しかし、車両の窓(ガラス部分)には落書きがいっぱい彫ってある)、繁華街には警察官もたくさん待機しています。普通に暮らす分には、めったに危険を感じることもないのではないでしょうか。 日記に移る前に、もうひとつ書かないといけませんね。これは酒飲みのみなさんへ。NY(アメリカ?)では、コンビニでビール&アルコールが買える!これが最高です。私が現在住んでいるカナダ(オンタリオ州)では、州政府によってアルコール販売がコントロールされているため、ビール、アルコールは、酒屋さんでしか買えません、。しかも酒屋は夕方にはしまってしまうし…。自由の国最高!深夜にビールが買えるだけで、アメリカ大好きになってしまいました。 そうそう、そろそろ日記を書かなければね。 グレイハウンド(バス会社名)のバスに乗り込み、トロントのバスディーポを後にしたのは、夜の9時近くでした。 「NYは物価が高いから、お菓子やら食べ物を持っていかなければ…」 などと話しながら、シュウの好きな台湾製スナック、かおり手製のおにぎりをたんまりと蓄え、バスに乗り込んだ3人でした。バスチケットはグレイハウンドの早割り&団体チケットでしたので、このバスを逃すことはできません。ちょっと解説しておきましょう。このチケットは、搭乗3日前に購入すること、そして偶数人数で搭乗することが条件となっています。つまり、NYに向かう日の3日前に購入すること、そしてNYに向かう人員の人数は2人、4人等の人数でなければならないといったものでした。これらの条件を守ることで、通常トロント-ニューヨーク往復料金220カナダドルが、160ドルほどになります。実際のところ我々は3人でしたので、私&かおりがこのシステムで購入し、シュウはYork Universityの学生証を生かして、学割料金で購入したのでした(私&かおりは、単なる短期語学学校生でしたので、学生証を持っていない)。総計を3人で割ると、往復160ドル程度になったわけです。搭乗可能時間間近に乗り込んだ我々でしたが、なんと幸運なことに、バス内はそれほど込み合っていませんでした。50人乗りのバスに対し、乗客は30人程度といったところだったでしょうか。 「1人で2人分の席を占領できるかも知れないね!」 「でも、NYまでの途中停車場で多くの人が乗ってくるかもしれない!」 バスのシートは真中に通路をはさんで2人ずつの形でした。こんな感じです。 ■■|通路|■■ 「シュウとかおりは隣同士に座りなさい。俺が一人で座るよ。だれか隣にきても、変な英語でがんばるさ!」 そんなことで、座席は以下のように決まりました。 かシ|通路|私■ 20:45分、定刻通りに、バスはトロントDundas駅近くのバスディーポ後にしました。ププー!。バスが出発すると、私はすぐに寝体勢に入りました。他のお客さんの手前、3人でうるさく騒ぐことも憚られましたので、とりあえず目をつむります。車内のあかりも消灯され…。 「ひろし(筆者のことです)、タバコ吸いにいこうぜ!」 だれかが私の足をつつきました。 「うーん、まだ学校いきたくないよー」 「もうすぐ、バッファロー(アメリカ五大湖近くに位置する小都市)だよ。今コンビニの前に止まってる。タバコ吸ってから、なんか食おうぜ」 「シュウ? うーんわかった」 バスは、カナダ-アメリカ国境間近の、とある都市のとあるコンビニ前に、小休憩のため停車していたのでした。とりあえず、タバコを吸うためバスの外に出ると、ひーんやり冷たい。時計は12時を回っていました。 「うわー、ここのコンビニ、サンドイッチとか高いよー。3ドルもするよー。アメリカ入国後に、なんか食べようよ。NY着くまで、さらに何回か停車するよね。きっと」 そんなふうに話が固まり、タバコを吸い終わった私とシュウはバスに戻りました。 ププー。バスは再び国境を目指しはじめました。程なく、バスは、カナダ-アメリカ国境のアメリカ側にあるバッファローイミグレーションオフィスに到着しました。 「搭乗中の皆さん、入国審査官による米国入国審査がありますので、バスを降りて、オフィスでチェックを受けてください」 バス運転手の手馴れたアナウンスで起こされた我々は、アメリカ国旗のはためくオフィスにて、入国審査を受けたのでした。 「あなたはカナダで何をしていますか?」 「ん? ツーリストです。旅行したり、語学学校行ったり…。そんな感じです」 「あなたのカナダビザには、学校には行けないってかいてありますよ」 「え?それは、大学等には行けないってだけで、3ヶ月以内なら、語学学校とか通えるんすよ」 「合衆国入国の目的はなんですか」 「単に観光っす」 「どのくらい合衆国に滞在する予定ですか?」 「4、5日です」 なんてことない、簡単な質問で、あっけなく入国審査は完了しました。ただ、入国審査官の態度は最悪だったけれども…。これってどこの国も同じ。なんであんなに愛想ないんだろうね。入国審査を無事完了した私は、次に所持品、持ち込み品検査に向かいました。 「Hi!」と俺。 「Hi! You go!」と検査官。 えー!検査しなくて良いの? 「俺、もしかしたら爆弾もっているかもしんないよ?」 なんてことは言いませんでした。もちろん。 「えー検査しなくていいの?」 「お前、日本人か?」 「うん」 「カメラ持っているか?」 「うん」 「俺らを写してくれ。おまえも一緒に入りたいか?」 「まじで? うん一緒に入りたい! まって、今カメラ出すから…」 「あっはっは、ギャグだ。合衆国楽しめ!」 「あやー!」 これがアメリカンギャグってやつなのか。そんないい加減でいいのか。ブッシュに怒られるぞ、なんて思いながら、イミグレを後にしたのでした。台湾人のシュウは、パイロットプログラム(ビザ無し入国可)の適用される私、かおりよりも、多少時間を要しましたが、無事に入国できたようです。まぁ、彼は米国滞在ビザを持っているから、当然なんだけれどもね。 バスはバッファローのイミグレを離れた20分後、近くのインターに停車しました。施設内に入ると、マクドナルドの文字が…。 「Shou! マクドナルドあるみたいだから、ここで飯食おうぜ!」 停車中のバス車内で寝むる、かおりを残し、2人でマクドナルドに直行しました。 「さて、何食べよっかなー?」 「ひろし、値段を見ろ!普通のコンボでも4ドル以上。カナダドルだと、6ドルもするぞ! ビッグマックコンボは6ドル!カナダドルだと 9ドルもするぞ!」 「しゅう、だめだ。俺も食う気なくしたよ」 結局、お子様コンボ3ドルを買って、2人でシェアしました。あーこんなことなら、アメリカに入る前に、3ドルのサンドイッチ食べておくべきだった…。後悔した2人でした。 NYまではさらに10時間近く。インターを後にし、再度NYに向け出発したバス車内で、期待を胸にバスの揺れに身を任せて眠り始めた私でした。 |
||
更新地:トロント(カナダ) | ||
|
||
前の日記へ | 次の日記へ | |