旅日記


2001年6月17日
ホア・ヒン
晴れ

-”本場”タイのおかまちゃんと出会う-


ホア・ヒンの海。
ゲストハウスのテラスから。

 10時くらいに起床。海を見に、テラスへと向かう。タバコと水を手にし、部屋のドアを開け、テラスへと向かう廊下に出てみる。
「;@p@¥^:(!」
テラスからの声が、今日は特に騒々しい。
「だれだよ、朝から騒いでるのは。いいや、とりあえず、日差しを浴びに行こう!」
テラスに出ると、6〜7人のタイ人が、化粧をしている。皆、鏡を片手に口紅を塗ったり、ファンデーションを伸ばしたり。良く見ると、「もしや!」。一目でそれとわかる青々としたひげ剃り跡。私が、彼女達の様相にひるんでいると、「ハーイ」、「グッモーニン」という甘い声が向かって来た。とりあえず、ここで即退散しては、日本男児の沽券にかかわる。彼女?らの声を軽くいなしながら、彼女らから、少し離れたテーブルに陣取る。「話し掛けられると怖いなぁ〜」と思いつつ、寝たふりなどをしてみる。10分程経過後、目を開け、海を見ていると、「ぞろぞろ」とこちらへの足音が聞こえる。
「うわ。来たよ来たよ!」
ココで退散しても、かっこ悪いので、余裕のふりをして、タバコに火をつけてみる。そして、覚悟を決める。いいや、この際だから、仲良くなっておこう。こんな寝癖野郎(俺)を気に入る”おかま”もいないだろう。

 早速、1人が話し掛けてきた。
「どっから、きたの〜ん?」
「日本だよ」
「昨日の夜もここにいたでしょ〜ん」
「なんで知っているの?」
「だって、見てたから!」
!!わーお。かんべんしてください。
「じつは、あなたのことを気に入っている子がいるんだから〜ん」
!!まじっすか。かんべんしてください。
そう言って呼ばれてきたのが、「サリー」ちゃんだった。そういえば、昨日、この子を含めて2、3人のタイ人がテラスにいたかも。サリーちゃんとすこし話してみた。”自称”22歳。”自称”学生。身長は、170cmくらいか。少し経つと、
「あなたの、一重まぶたがかわいいわ〜」
「大きいお口が素敵だわ〜」
「前歯がでっかくて、うさぎさんみたい。そんなところもすてきだわ〜」
「下あごのひげがかわいいわ〜」
参った。疲れた。30分ほど話し席を立つ。まだ午前中のため気温はそれほど高くない。しかし、なぜか俺は汗だく。部屋に戻り、シャワーを浴び、読書する。

 陽も落ち、8時くらいになっただろうか。
「コンコン」
ノックの音がしたので、ドアをあけてみた。
「ハーイ。お話しましょうよ〜」
ドアの前に立っていたのは、サリーちゃんだった。
足を俺の部屋に入れながら、にこにこしている。
「訪問販売さながらだなぁ。このテクニック」
少し、関心してしまった。いや、それどころではない。
「ちょっと入っていいかしら〜」
「え!い、いや、いいけど」
部屋のドアをあけたまま、30分くらい話したであろうか。
「じゃぁ、私、いくわ。またくるわ。」
「うん。楽しかったですよ。See you!」
ふぅ、やっと帰ってくれました。疲れた疲れた。でも、楽しい子だ。おかまちゃんは、おもしろいなぁ。

「一緒にねましょうよ〜」
「ごめん、それはかんべんしてください」

更新地:バンコク(タイ)

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