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旅日記


2003年05月06日(火)
バルカラ
晴れ
- 100ルピーで豪華部屋に滞在 -

 
 ナマステ。

 「ONシーズンには250〜500ルピーの部屋が、現在はOFFシーズン(まだ、雨季まで1月くらいあるのに…なぜ?)ということで100ルピーだよ!」。だまされたと思って、見るだけ見てみようと思い、宿に向かってみました。行ってみてびっくり。築数年の綺麗な建物、掃除が行き届いている部屋、部屋の床は大理石、トイレは洋式、ベッドはダブルサイズ、トイレはしっかりと水が流れる、シーツに穴はあいていない、カーテンも切れていない、壁にひび無し、窓ガラスにひび無し、ドアや窓のかぎもしっかりかかる、異臭が漂っていない、コンセントはしっかりと使うことが出来る、極めつけは、枕もとで部屋の照明やらファンを消すことが出来る、そして、そして、もちろん、部屋にゴキブリの姿無し。これぞ、ビーチリゾート。インドに来て、もっとも良い部屋に宿泊しています。というより、この旅行を始めて以来、最も綺麗な部屋かもしれない。あー本当に素晴らしいや。男1人で滞在しているのが、もったいないような部屋です。部屋が素晴らしいということだけで、気分は最高。それだけの理由で、この町に長居してしまいそうな勢いです。家族経営のこの宿の名前は「Gouraharli」。別荘のような普通の家屋の部屋を旅行者に貸し出している、いわば、モグリの宿といったところです。宿の電話番号は、260-0048、「宿の名前に、HotelとかGuest Houseとか付かないの?」なんて聞いてみたら、「何も無いのよ」だって。「じゃぁ、Tourist HomeかGuest Houseくらいが良いのかなぁ…」なんて言ってみたら、「Tourist Homeにしておいて」だって。あれまぁ、いい加減。よって、正式なこの宿の名前は、「Gouraharli Tourist Home」ということになりました。場所は、ヘリポートのある崖から徒歩1分くらいのところです。崖にあるレストラン等で聞けば、簡単に分かることでしょう。そうそう、分かる人にだけの話になりますが、この宿は、リリーの家のような感じ。管理人が違う家に住んでいて、この家には旅行者のみが住んでいます。全部で5部屋くらいあるのだろうか…。とにかく、100ルピーでこの部屋なら大満足です。

 ところで、今日到着したこの町の名前は、バルカラといいます。「クイロンから、インド最南端のカニャークマリを目指す途中、どこかのビーチにでも寄って、1週間くらいゆったりしたいりたい」という話を、クイロンの宿の主人にしていたところ、「バルカラに行け!とてもビューティフルだ。おまえのガイドブックに書いてあるコヴァーラムビーチなんかよりもずっと綺麗だ。観光客もあまりいないし、ゆっくりできるぞ」。そんな、彼の強い薦めがあって、名前も聞いたことの無い、この小さな町に来ました。クイロンからは、バスを3本乗り継ぐこと約2時間、やっとビーチの近くに到着しました。地図も無し、方位磁石も無し。とりあえず、「バルカラのビーチに行きたい」ということを連呼して、多くのインド人の助けを借りながら、ここまでやってきました。何度も書いていますが、南インドのインド人は、皆、人が良くて、本当に快適。客引きもあっさりしているし、一般の市民は笑顔で道を教えてくれたり、飲み物をおごってくれたりもします。タバコ屋の店主に道を尋ねると、「どこの国の人間だ?」から会話が始まり、「なぜ1人なんだ?」、「結婚しているのか?」…。そのうちに人が集まってきて、質問攻めにあって…、最後には、「せっかくだから、ジュースを飲んでいけ。ただで良い」なんて言って、5ルピーのジュースを開けてくれるのです。信じられるかい?インド人がおごってくれるんだよ?、また、数回店に通うと、定価販売が原則のタバコを値引きしてくれたり…、北インドだけを旅行している人には、きっと信じられないことなんじゃぁないかなぁ。

 「ビーチの近くで、ホテルがたくさんあるところに連れて行って欲しい。そこまでいくら?」
3本目のバスがバルカラテンプルに到着した後、昼寝中のリクシャーワーラー(3輪タクシーの運転手)に声をかけました。
「うーん、2kmくらいだから、10ルピーでどうだい?」
「わかった。10ルピーでお願い」
妥当な金額を言ってくれるこのお兄ちゃんのリクシャーに乗り込み、山道を走ること10分ほど、ヘリポートのある崖の上に到着しました。
「着いたよ!」
「このあたりって、いっぱいホテルあるの?」
「レストランの裏のあたりにホテルがたくさんあるよ。いろいろ見てみると良いよ」
少し、拍子抜けです。一般的なリクシャーワーラーは、ここで、「俺が安いホテルを知っているから、見てみないか?」という言葉を発するはずなのです。彼らは、ホテルからのコミッション(客紹介料)欲しさに、乗車している客が外国人旅行者だと分かると、99%の確率で、こういった会話を始めるものなのです。しかし、このお兄ちゃんのあっさりした対応。「見てみると良いよ」だって。観光客ズレしていないこの対応に、全く持って、嬉しくなってしまいます。
「おにいちゃん、Thanks!」、少しのチップ(1ルピーだけれども…)と共に、握手で彼と別れました。

 いきなりホテルを尋ねても、このあたりの宿の相場が分からないため、まずは、近くのレストランで聞いてみました。
「おっちゃん、おっちゃん、ここのレストランのお勧め料理はなんだい?」(最近、「おっちゃん!」、とか「おにいちゃん!」とか、呼びかけの言葉が全て日本語の俺。変なの)
「チキンと魚だよ」
「そっかぁ、じゃぁ夜にでも食べに来るよ。ところで、今宿を探しているのだけれども、このあたりのホテルの相場はいくらくらいか教えてよ」
「300ルピーとか、400ルピーくらいかな」
「高いよっ!」
「ビーチ沿いだから、高いのはしょうがないよ」
「。いくらくらいのを探しているんだい?」
「100ルピーくらいの宿は無いかなぁ?」
「おっ、それじゃぁ、そこの宿だ。ちょっとついて来い」
そんなこんなで付いて行ったところ、徒歩20秒で、上記の宿へとたどり着いたのでした。オーシャンビューじゃないけれども、波の音が聞こえる良い宿です。「本当に100ルピーで良いのかい?」といった感じです。ただ、何か裏がありそうなこの安さ。貴重品の管理だけはしっかりしないとね。安心してはいけません。どこまでも、用心深い俺なのでした。

 チェックインした後、早速海パンに履き替え、崖を下って徒歩3分のビーチに向かいました。白い砂浜のビーチにいたのは、西洋人カップルが数組と、インド人の家族連れが2、3組ほどでした。幅1キロほどのこじんまりしたビーチですが、確かにゴアなんかよりは綺麗です。人も少なく、のんびりするには最適の場所です。「そうだよな、こんなところまで来る奴はあんまりいないよなぁ…」と思った矢先、「こんにちは!」、地元民と思われるインド人から声をかけられました。話を聞いてみると、オンシーズンには、日本人も結構来るとのこと。少し大げさかもしれないけれど、「世界中に日本人観光客のいないところは無い」と言われることも有ります。日本人はすげーや。どこにでも進出しているんだなぁ。確かに、どこの観光地に言っても、イギリス人、日本人、ドイツ人、アメリカ人、オーストラリア人、イスラエル人あたりはたくさんいるものね。

 波の高い海で一泳ぎし、ビーチに寝転んでタバコを一服し、再び崖を登って先ほどのレストランへと向かいました。
「おっちゃん!Menu Please!」
このレストランが、俺のお気に入りになるかどうか、まずは小手調べです。チャーハンを頼み、お勧めのスープも頼み、待つこと10分。来ました、来ました。結果は…。チャーハン激うま、スープまぁまぁといったところでした。インドに来て、これまで20回以上はチャーハンを食べましたが、ここのが最もうまいかもしれません。塩加減、炒め加減、具材、全てがGoodです。そして量も適当(ちょうど良い)です。ただ、レストランのある場所がビーチサイドということもあり、値段は40ルピーと少し高め。「明日以降もこのレストランに通うことになるだろう」、そんな思いもあり、多少のチップを渡して、レストランを後にしました。

 明日は、朝からビーチでゆったりする予定です。ビーチの居心地も良ければ、少なくとも、4、5日くらい滞在して、ゆったりする予定です。SARSの問題もあるので、東アジア行きを遅くしたい、そんな魂胆もあり、ゆっくりとインドを旅行しています。早く落ち着いて欲しいね、SARS。

 おやすみ。
 
 

- 本日の出費 -

レート : Rs1(ルピー)=\2.5

- 移動費 -

From: To: 手段: 値段: 所要時間:
クイロン カランバラム ケーララ州営バス Rs14 40分
カランバラム バルカラ ケーララ州営バス Rs4 30分
バルカラ バルカラテンプル ケーララ州営バス Rs3 10分
バルカラテンプル ビーチ近くのヘリポートのある崖の上 オートリクシャー Rs10 10分
 

- 飲食費 -

ミネラルウォーター * 1 Rs15
カレーパン * 4 (朝兼昼食) Rs12
チャイ * 1 (朝兼昼食) Rs2
チキンチャーハン * 1 (夕食) Rs40
マッシュルームスープ * 1 (夕食) Rs25
ビスケット * 1 (おやつ) Rs5
ミリンダ(おやつ) * 1 - 200mlビンのファンタのようなもの。おごってもらったのでタダ -
 

- 雑費 -

STYLE * 2 (たばこ) Rs20
宿代 Rs100

更新地 : Varkara ( INDIA )

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