旅日記


2002年4月24日(水)
トロント
晴れ
- 祭り -
本日は写真なし


 2週間ぶりの更新。ホントすみません。なんだかんだでサボってしまいまして…。この間は毎日学校(フリースクール)に行ったり、飲み会にいったりで…。

 さて、今日は学校帰り、友達に誘われてライブハウスに行ってきました。

 学校の授業が終わったのが夕方の5時15分でした。帰ろうかとコートを羽織っている(カナダでは未だにコートが要ります)と、韓国人の友人ヒージン(同じ学校に通っている女の子)が聞いてきました。
「ひろし! 今晩暇? 今日、私の友達のベトナム系カナダ人のライブがあるのだけれども、一緒に行かない? 友達なんで、入場料もただだよ!」
「うん、ひまだよ、よしきた!OKよ!」
ヒージンが、クラスの仲良し、日本人のまきとイタリア人のミリアムを誘うと、2人もよしきた状態。男一人も寂しいので、仲良しのベネズエラ人ボリスも誘ってみましたが、
「今日は、教会にいかないと…」
とつれない声。結局、女性3人に囲まれ、少々勢いに圧倒されながらも、ライブハウスを目指したのでした。

 ライブハウスの名前はリバーブといいました。牽引役のヒージンも、おおまかな住所(Batherst x Queen)は把握していましたが、詳細な住所がわからない。乗っていたストリートカーの運転手がロック好きそうな感じだったので、すかさず聞いてみました。
「すんません。もし、リバーブってライブハウスを知っていたら、どこにあるか教えて欲しいんすけど…」
「おぉ、知っているぜ。近くで泊まるから、着いたら教えてやるよ!」
「チーン!」
ストリートカーに乗って5分後くらいでしたでしょうか。キキーッという音を立てて、ストリートカーは止まりました。
「おい、そこだよ!」
着いてみると、なんとストリートカー停(バス停みたいなもの)のすぐ横でした。開場までまだ時間のあった我々は、近くのPizza Pizza(ピザピザ-安いピザチェーン店)にて、腹ごしらえの後、リバーブに入りました。

 会場に入ると、まだ招待客だけしかいないらしく、客は10人ほどでした。そしてステージ上は、リハーサルの真っ最中です。
「ルパーン、ルパーン! おーとこにはー 〜のみーらーいがある!」
あれれ。聞き覚えのある歌だよ。でもおかしい!ステージ上で歌っているのは黒人さんだし…。うん?でも、ドラムの白人さんは別にしても、ギターとベースは日本人っぽいぞ? なんだかわかんないけれど、なんで日本の歌が…。

 程なく、次のバンドのリハーサルが始まりました。あれれ、次のバンドメンバーの一人は、シタール(インドの楽器)を携え、もう一人は長い笛(これもインドの楽器だが、名前は忘れた)をセッティングしています。まぁ、楽器は置いといて、どうも見た感じ、彼らも日本人っぽい。どうしたんだ一体。

 はたまた次のバンドが出てきました。あれ!ドラムの男の子、日本人ぽいけれど、なんか見たことあるなぁ。ボーカルの女の子もよくよくみたら、見たこと有るみたいな気がするし。彼らのリハが終わったあと、声をかけてみました。
「すみません、日本人ですよね?」
「あれ!前にあったことありますよね!」
「そうです!そうです!前、何かの飲み会でご一緒しましたよね、やっぱりそうでしたか〜」
そうやって、二言三言交わした後、ボーカルの女の子からフライヤーをもらいました。そこには”祭”の文字が。あぁ、合点行きました。どうやら今日は日本人デーとのこと。トロントでバンド活動をしている日本人大集合!みたいな感じらしいのです。

 8時半くらいまで、ヒージン、まき、ミリアムとだらだら話していると、お客さんががんがん入ってきました。総勢100人くらいはいるでしょうか。うち8割が日本人を含むアジア系、そして西洋系、アフリカ系が1割ずつといった感じです。まわりを見渡してみると、なんと7、8人が顔見知りでした。ビール片手に彼らに挨拶して席に戻ってくると、ライブが始まりました。

 ライブでは、8時半から12時すぎまで、計4組のグループが演奏しました。皆それなりにうまかったのですが、最後の1組は別格でした。例の日本人男性2人+ドラム白人男性+ボーカル黒人男性のグループです。年齢は4人とも30代後半といった感じで、テクニックはもちろん、見せ方もうまかったです。ボーカルの黒人男性は日本語もすこし話せるようで、ちょっとした日本語で観客を乗せ、オリジナルの英語の歌に交えて、例の「ルパン3世」も歌い、大いに会場を沸かせました。

 ライブを見終えて感じたことは、「あぁ、日本からこんなにも離れたカナダの地でも、たくさんの日本人ががんばっているなぁ」ということ。出演している日本人全員が学生や会社員というわけでなく、本当にプロ目指して頑張っている日本人もいたのです。
「なぜカナダで?」
そんなことも思いましたが、まぁ、いいや。皆、頑張っているんだから、純粋に応援したいって思います。
「頑張れ、みんな。頑張れ、日本人!」
そして、「俺も頑張らねば(何にだい!)」なんて思うのでした。

 今日の分、おしまい。
更新地:トロント(カナダ)

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