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雑記


2003年05月17日(金)
タンジャヴール
- モロッコでのテロ報道を目にして -

 
 17日の新聞紙上にて、「16日の22時頃、モロッコのカサブランカ旧市街でテロと思われる爆発があった」と報道されました。早速インターネットにて日本の新聞をいくつかチェックしてみたところ、おおまかな状況は以下のとおりでした。

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 モロッコのカサブランカの外国領事館などが並ぶ中心部で16日午後10時頃、計4カ所で大規模な爆発が連続して発生した。モロッコ国営通信によると、24人が死亡、60人以上の負傷者が出た。同国のサヘル内相は、12日夜にリヤドで起きた連続爆弾テロと手口が似ていることなどから「国際テロ組織の特徴がある」として、ビンラディン氏が率いるアルカイダの関与を示唆した。

 爆発が起きたのは米国やベルギーなどの領事館が立ち並ぶカサブランカ旧市街の中心部。ベルギー領事館前のスペイン料理店、ユダヤ教の安息日の祈りのためにユダヤ人が集まっていたユダヤ人センター、スペイン文化センターなどの近くで、爆弾を積んだとみられる車が爆発した。サヘル内相は記者会見で、このうちスペイン文化センターの被害が「最もひどい」と語った。

 アルカイダは米国とユダヤ人を「反イスラム十字軍」としてジハード(聖戦)の対象として宣言している。

 ほとんどのアラブ諸国でユダヤ人がイスラエルや欧米に流出するなか、モロッコではユダヤ人社会が根強く残っている。
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 カサブランカのスペイン文化センターと言えば、カサブランカ滞在時に、その前を通ったことがある場所です。

 この記事を読んで考えたことは、まず、「自分が訪れたことのある場所、しかもピンポイントの場所で、こういったテロが発生する」という事実についてです。俺がここを通ったときは何を考えながら、どんな表情で通り過ぎただろう。何を見ながら、そこを通り過ぎただろう。思い出そうとしても、思い出せません。ただ、今通り過ぎているこの場所で後にテロが起こるなんてことは、全く、本当に全く考えていませんでした。その場所で多数の死傷者が出るなんて、全く予期もしませんでした。自分が数ヶ月前に通ったその場所が、現在は爆破の影響で当時と完全に違った景色になっている。あたりまえのことですが、そんなことがとてもショックに思えます。

 次に、アルカイダが関与していると推測されるテロがモロッコで起きたという点が、非常に驚きです。モロッコといえば、一応イスラム圏に属する国です。「反イスラム十字軍」の攻撃を対象としたテロ行為を、イスラムの国で行っているというこの状況、イスラム教を信教とするモロッコ人も被害者に名を連ねていることでしょう。なんじゃこりゃ。アルカイダは自分の首を絞めているようなものです。モロッコ滞在中は、ムスリムの人から「ラディンは素晴らしい」なんて声も聞きましたが、今となっては、彼らは全く違う意見をもっているのではないでしょうか。ただ、今回のテロが「アルカイダの関与が疑われる」といった段階である以上、もちろん確固としたことはいえませんが。

 予断ですが、旅行に出てから、時たま、報道に対して穿った角度からも見るようになりました。日本にいるころから、多少そういった傾向はあったのですが、その度合いがますます大きくなりました。日本では、新聞ごとに多少カラーが出ていますが、報道の仕方、またその切り口に大した違いは有りません。ほとんどの内容は似たり寄ったりです。テレビにしたって、局ごとにそんなに大きな違いがあるとも思いません。しかし、日本以外の国にいると、地元TV局の報道番組とアメリカ大手の報道局であるCNNの番組であったり、またBBCの報道であったり、そういった各テレビ局の内容に関して、その比較が出来るのです。たとえば、トルコに滞在していた際のイラク危機に関する報道内容を見ても、一方では現地民(この場合はイラク国民)の死体の山が映像として映されているのに対して、他方では、決してそういった映像は流れません。また、一方ではアメリカの旗を持って喜ぶ現地人の映像が放映されているのに対して、他方ではそういった映像は決して流れません。もう少し具体的に書くと、トルコ人向けの報道番組では、イラク人の死体が映像として流れますが、CNNでは決してそういった映像は流れません。CNNでは、傾いたフセイン像の前でアメリカ人兵士と握手を交わすイラク人の姿が映像として流れますが、トルコ人向けの報道番組では、決してそういった映像は放映されないということです。どこの放送局とは言いませんが、時折、綿密に構成され、そして作成されたかのような、わざとらしい映像も流れます。視聴者コントロールの意図がそこにはありありと見受けられる場合も多いのです。果たして、何が本当で、何が作られたものなのか…。混乱してしまいます。

 テロ行為に関して、それはもちろん正当化できるものではありません。凄惨で非情な行為だと思います。しかし、その裏側の状況も把握するように努めたいと思うこのごろです。

 近世において、大国の政府が、秘密裏にテロ軍団を組織し、ある国の政治体制をひっくり返そうとしたことだって、事実として確認されているものだけでも、数え切れないほどあるのです。

 ところで、ブッシュさんとフセインさん、ブッシュさんとキムさんなんかは、実は大の仲良しで、たとえば、
ブッシュさん:「キムさん、少し、金儲けもしたいくないかい? 戦争始めれば、甘い汁を吸えそうだねぇ。俺も人気取りが出来るし。少し国民の命が失われるけれど、大金のためには、まぁしょうがないかな」
キムさん:「良いですねぇ。今回は私が悪者になりますが、戦後はアメリカで良い生活させてくださいよ。お金もそれ相当の額をいただければ、戦争もいいですねぇ」
ブッシュさん:「おぬしも悪よのぉ」
キムさん:「いやいや、ブッシュさんには負けますよ」
現実にはこんなやり取りもあるとか無いとか、そんなことも"うわさ"される世の中です(←俺の意見では無いですよ。こういったことを言っている人もいるってことです。その現況を書いただけのことですからね)。

 この世界、全くどうなっていることやら。
 
更新地 : Thanjavur ( India )