Make your own free website on Tripod.com
トップページ > 旅日記総合目次 > 世界一周旅行編目次 > アジア編 > 旅日記

旅日記


2003年05月13日(火)
カニャークマリ
曇り
- 3つの海がつながる聖地で沐浴する -


 ナマステ。

 昨日の日記にも書いたとおり、今日は、朝早くから日の出を見に、ガート(沐浴場)まで出かけてきました。朝5時、フロントの床で寝ていた宿のスタッフ達を起こさないよう、忍足で宿を出ました。宿からガートまでは徒歩で5分ほどの距離。ガートに到着すると、そこは、はやくも多くのインド人達でにぎわっていました。サードゥーや地元の老人といった敬虔なヒンドゥー教徒、そして、カメラ片手に家族同士で写真を取り合うインド人観光客達、皆が一心に、日が昇るのを待っています。暗闇の中、ガート手前にあるコンクリート部分を手探りで探すと、そこに腰をおろして、しばし波音を聞きながら、暗闇の中に浮かび上がるインド人達の姿をぼけっと眺めていました。ガート手前に座って20分ほどが経ったとき、ふいに目の前を、杖をついたサードゥーが通りかかりました。手をあわせて、畏敬の念を示します。サードゥーは私に赤い粉を手渡すと、再び、やわらかい砂の上を杖を突きながら歩きにくそうにして去っていきました。赤い粉を自分の額につけ、仮ヒンドゥー教徒に成りすまして、再びその時を待ちました。

 ところで、サードゥーとはヒンドゥーの修行者のことです。修行者と言っても、日本の仏教で言うお坊さんのようなものとは少し違って、彼らは団体に属しているわけでもなく、個々人で、勝って気ままに修行をしています。そして彼らは金儲けもしません。ですから、もちろん良い車にも乗っていません(ちょっと毒々しいかな?)。彼らの多くは、家族や資産、定職、しがらみ、それらのもの、つまり世俗の一切を捨て去り、腰巻一つで聖地巡礼の旅を続けています。一切の物を持たず、庶民から施しを受けながら、自らの神を求めて旅を続けているのです。身なりのみすぼらしい彼らの姿は、遠目から見ても、一目でそれとわかります。たいていの人が上半身は裸で、下半身にはくたびれた腰巻(ふんどし?)を巻いています。髪やひげは伸び放題ですし、顔には赤色や白色のどうらんのようなものを、そして体には黒い墨のようなものを塗りたくっています。そんな、一見すると汚らしくて、旅行者にとってはあまり近づきたくないような存在の彼らですが、彼らの精神性には、やはり何か感じさせられるものがあります。何かを求めて旅行を続ける…、を求めるものは違えども、一人旅行者と通じるようなものも感じます。果たして、一切の世俗を捨てるとはどういったことなのでしょう。彼らも人間です。時には寂しくなったり、自らの道に躓くこともあるでしょう。しかし、彼らは何かを求め、再び旅を続けるのです。確かに、旅行者を見かければ何かと話し掛けてくる、旅行者の金目当てのエセサードゥーもいるのですが、本物のサードゥーが、数時間もじっとしたまま、海辺や川辺で瞑想にふけっている姿は、何か得も言われないように感動的で、美しさすら感じさせます。日本であれば、駄目人間、変わり者といったふうに見られるであろう彼らのような生き方も、ここインドでは受け入れられています。

 午前5時半、ガート、そしてガートわきの広場は、数百人、いや千人を越えるであろう人々で、大混雑してきました。人々の姿を見ているうちに、私の気持ちも高ぶっていきました。何か、夏祭りの大花火大会が始まるときのような、なんともいえないワクワク感を感じます。さらに、どこか安らいだ気持ち。後ろでは、そこからともなく、インド独特の音色を持った鐘の音が聞こえてきます。「これだ、これだったんだ!」、9年前、ヴァナーラスィー(ベナレス)で感じた感動が胸にこみ上げます。数百人が、全員が全員空を見上げ、一つの気持ちになって夜明けを待ちます。本当に、心が震えているのではないかといった感動を覚えた瞬間でした。

 午前6時を10分もすぎると、空はかなり明るくなりましたが、一向に太陽の姿が見えません。日の出の時刻は午前6時2分頃とのことでしたから、太陽の姿が目に入っても良いはずです。結局6時半くらいまで待ったのですが、曇り空のため、一向に太陽の姿は見えず終いでした。

 せっかくですので、海で沐浴することにしました。貴重品、カメラの入っている手荷物を、近くにいたインド人家族に預け、インド人と一緒に海に飛び込みます。もちろん海パンは持参しなかったので、上半身裸、下はパンツ姿です。ひやっとした海水が身をくるみます。しばしインド人達を戯れ、10分後、海から上がりました。海から上がってみると、なんとびっくり。足の指からかなりの出血が…。岩場ではしゃぐんじゃなかった。

 ホテルまで戻る途中、暗闇の中で感じた感動を思い起こします。そして、「日の出を見るまでこの町に滞在してやる!」、そんな風に感じました。

 ところで、今日からちょっとした節約生活に入りました。何か機会があるごとに、「〜記念だ」とつじつまを合わせてビールを飲んでしまう、まるで「1月は正月で酒がのめるぞー、飲める飲める飲めるぞー酒が飲めるぞー」の歌のような俺のことです。いつまで続くかわかりませんが、とにかく節約生活に入りました。ホテルや食費、タバコ代等の最低限必要な経費は200ルピー(500円)程度に抑えたいと思います(移動、観光にかかるお金は別です)。中米やトルコでも、ホテル代をあわせて1日7、800円程度で生活することができたので、インドもそれほど安くないってことですね。

 明日も早起きします。おやすみ。
 

- 本日の出費 -

レート : Rs1(ルピー)=\2.5

- 移動費 -

From : To : 手段 : 値段 : 所要時間 :
カニャークマリ ヴィヴェーカーナンダー岩 ボート Rs10 10分
ヴィヴェーカーナンダー岩 カニャークマリ ボート Rs10 10分
 

- 飲食費 -

サモーサー * 3 (朝兼昼食) - カレー味のジャガイモ入り天ぷら Rs6
ミールス * 1 (夕食) - カレー定食 (カレーとご飯とおかず。お代わり自由) Rs15
ミネラルウォーター * 1 - 2Lボトル Rs20
 

- 雑費 -

SCISSORS FILTER * 1 (たばこ) - 1パック20本入り Rs30
宿代 Rs130
ヴィヴェーカーナンダー記念堂入場料 Rs10

更新地 : Kannikumari ( INDIA )

前の日記へ 次の日記へ