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旅日記 |
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2003年06月26日(木) ヴィエンチャン 晴れ - ラオス良いとこ、一度はおいで - |
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サバイディー(ラオ語の「こんにちは」)。 本日、ラオス(正式国名はLao People's Democratic Republic、つまり"ラオ"なのだ)に入国しました。いやー、やっぱ飛行機は楽ですわ。ラオスの首都ヴィエンチャンまでは、バンコクからたったの1時間。面倒くさいことは極力避けたいへなちょこ旅行者の俺としては、陸路での入国よりも、やっぱり飛行機が快適です。実は、バンコク-ビエンチャン間は、650B(2,000円弱)も出せば、立派なエアコンダイレクトバスで移動することができるのですが、そこを敢えて飛行機で移動する。そんなエグゼクティブな俺。実はチケットを既に持っていただけだったりして…。 今朝のフライトは、バンコク初8時20分というものでした。搭乗時間は短いにせよ一応国際線なので、2時間前には空港に到着している必要があります。つまり、朝6時頃には空港に到着したいといった感じでした。バンコク市内から空港までは、1時間30分から、場合によっては2時間ほどの時間がかかります。そうすると、朝の4時くらいに宿を出なければいけないことになります。朝の4時に市バスが動いているかどうかは定かではないですし、エアポートバスにしても同様です。タクシーを使えば間違いないのですが、とっても高額です。ということで、前日(25日)の夜に市バスで空港に向かい、26日の朝まで空港で寝ることにしました。そんなこんなで、25日の23時30分、宿をチェックアウトして徒歩で民主記念塔に向かいました。24時頃、記念塔近くのバス停で59番のバスを拾い、空港を目指したのでした。 ところで、バンコク滞在は全くつまらないものでした。バンコク訪問が3度目といったこともありましたが、この街は、俺にとっては大きすぎます。また、綺麗過ぎるし、便利すぎるのです。この街には、俺をびっくりさせるようなこともなければ、何か不自由を感じさせることもないのです。仕事や趣味を持って、腰を落ち着けて生活するには良い街だと思いますが、俺のような旅行者にとっては今ひとつ魅力に欠けるといったところです。 さて、話は戻ります。バスに乗り込んでから2時間半くらいが経過した頃だったでしょうか。高速道路わきに濫立する日本企業の大看板群を目にし、空港に到着したことに気づきました。「ブブー」、降車を知らせるブザーを押し、バスを降りました。その後、歩道橋を渡り、空港の敷地内へと向かいました。 「Hello!」 空港入り口にいたガードマンに、笑顔で声をかけて、堂々と空港に入っていきます。 「Hello!」 ガードマンも笑顔で返事をします。俺が日本人のせいか、また誰に対してもそうなのか、パスポートやら航空券やらをチェックされることも無く、空港に入場することができました。 「航空券を見せてください」 「はい、どうぞ」 「なんと!これは、明朝のチケットではないですか!そんなあなたは入場禁止です!」 空港によっては、こんなこともあるのだけれども…、バンコクでもこうだったら、空港の外で寝ようと思っていました。でもね、少し不安になります。世界中でテロを警戒しているこのご時世、もし俺が爆弾でも持っていて、空港でそれを爆発でもさせたらおおごとだよ。「ちょっとのんびりしすぎじゃないの?」ってな感じです。まぁ、良いや。俺としては、エアコンあり、蚊無しの空港に無事入場できてラッキーです。 「うげー、暇だー。酒でも飲んで、寝よぅ…」 空港内のセブンイレブンにてカップラーメンとビールを買い込み、適当な場所に陣取り、一人酒盛りを開始しました。 「ずるずる」 「ぐびぐび」 「ずるっずるずる」 「ういー」 ずるずると音を立ててカップラーメンをすする様が珍しいのでしょう。インド人らしき団体旅行客が、物珍しそうな表情をしながら俺の横を通り過ぎていきました。さて、寝るか。人々が横になっているスペースを見つけ、その傍らに寝袋を敷き、足の間にバックパックをはさみ込みながら就寝したのでした。 午前10時頃、バンコクを30分遅れで出発したTG690便が、ヴィエンチャン・ワッタイ空港の上空に差し掛かりました。フライト途中、がくがくと揺れが激しかったこともあり、多少着陸が心配なります。飛行機に乗ると、いつもこうです。着陸時が最も緊張する瞬間です。もし着陸がうまくいかなかったら、その瞬間に少し腰を浮かせて、ジャンプでもしてみたほうがよいのか、もしくは、椅子にしがみついたほうが良いのか…、そんなことを考えてしまいます。まぁ、そんな努力をしたところで、なんともならないことだとは思いますが。せめて、着陸がうまくいくように、軽くお祈りしてみます。仏教のブッダ様とキリスト教のキリスト様、イスラム教のアッラー様とヒンズー教のガネーシャ様(なぜガネーシャかって?単にかわいいからさ)、さらには神道の神様に。十字をきったり、手を合わせたり、天に向かって両手を差し出してみたり、本当に忙しいのです。まぁ、タイ航空のことです、問題ないでしょう。これが、アエロフロート航空(ツポレフが怖い)やビーマンバングラデシュ航空(落ちそう)、ガルーダインドネシア航空(落ちそう)、アフリカ・中国系の航空会社(申し訳ないけれど、落ちそう)なんかだったら、緊張は最高潮といったところなんでしょうね。 さて、無事に着陸も終了し、SARS検査、観光ビザ取得、入国審査、といった諸手続きを経て、やってきましたラオス。そうそう、そのSARS検査はとっても厳重なものでした。個人的には、"ラオス=仮にSARS患者が出現したとしてもWHOに報告をしないような国"だと思っていたので、「SARS?うちの国には関係ないね」といったような状態なのかと思っていたら、思いのほかチェックが厳しくてびっくりさせられました。体温測定、SARSに関する諸症状があるか?、1月以内に滞在した国・地域の申告、そのようなことをマスク装備の係官が一人一人に対して時間をかけてチェックしていました。国の人口が500万人あまりのこの国にとっては、SARSやらの伝染病は脅威なのかもしれません。「人口の数割が患者に…、国家崩壊の危機…」なんて状況も起こり得るのかもしれません。 降り立ったワッタイ空港は、本当にのどかそのものでした。空港周辺には牧草地のようなものが広がり、空港前の交差点にも信号なんてものは無し。おっちゃんが30年前くらいのカローラを時速20Kmで運転し、また、10代前半と思われる若い女の子3人組が1台のバイクに3ケツでブブーンと俺の前を通り過ぎて行ききます。免許制度もなし、もちろん、ヘルメットの着用義務なんてものはないだろうから、当然のごとく、彼女らはノーヘルでした。 「はっはっは。やべーとっても田舎だ…」 とりあえず、街中に出なければいけません。客引きのような人間が一切声をかけてこないので、タクシーの運転手らしき制服を着たおっちゃんに、こちらから声をかけてみました。 「おーい、おっちゃん、街中までいくら?」 反応なし。やべー、英語が通じません… 「ナムプー、タウライ?」(噴水までいくら?) - ヴィエンチャンの街の中心に噴水があるらしい ラオス語なんて当然知りませんし、またラオス語はタイ語とそっくりとも聞いていたので、タイ語で聞いてみました。 「ハー ダラー」(5ドル) - ラオスではUSドルも流通しています おっ、通じた。 「No! ソーン ダラー」(だめ、2ドルにして) 「Ok」 5ドルからいっきに2ドルで交渉して、即座にOKなんかい! 本当は1ドルもしないんだろうなぁ。今日もぼられ気分最高だ。まぁ、いいや。 街中に入ると、本当に、本当にのどか!なのでした。ここは首都のはずなのに、高層ビル無し、信号無し、全ての車が時速20Km、こどもが路上でサッカー…。 「やべっ、かなり良い感じ。日本の数十年前の地方都市を彷彿とさせるこの感じ!」 その後、噴水近辺にあった3件ほどのゲストハウスを周り、値段が最も安かった15,000Kip(160円くらい)の「サバイディーゲストハウス」のドミトリー(共同部屋)にチェックインしました。 昼の12時、荷物を宿のロッカーに入れて、噴水へと戻りました。噴水わきのベンチで昼寝している親父、噴水のわきを走り回るちいさなこどもたち、噴水に腰をおろして互いをの目を見つめあっているカップル。何かすごく居心地良い。俺もラオス到着記念のビアラオ(ラオスのビール)を空け、くつろぎモードの輪に入ったのでした。 ここヴィエンチャンでは、人々の笑顔が非常に印象的です。目が合うたびに、皆ニコニコっと笑って、「サバイディー!」ってな感じ。友人や家族と一緒に歩いている人々の皆が皆、笑顔なんです。もうたまんない! 20世紀初頭にはフランス軍がやってきて、その後日本軍がやってきて、ベトナム戦争、内戦…、そんな歴史を省みると、ラオスの人々の笑顔が本当に素晴らしいものに思えてしまいます。タイは「微笑みの国」なんて言葉で表現されることがありますが、ここラオスも「微笑の国」、いやきっとタイ以上に微笑みの国なのでした。 人々の笑顔、お気に入りの噴水…。ラオス到着初日にして、ラオスが気に入ってしまいました。 「ラオス良いとこ、一度はおいで」 観光旅行でラオスを訪れる日本人なんかは、まだまだ少ないことでしょう。でもね、ここすごく良いと思う。お勧めです。素朴な感じがたまりません。機会があれば、訪れてみてください。 今日はこんなとこ。またね。 |
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- 本日の出費 - |
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レート : B1(タイバーツ)=\3 1kip(ラオスキープ)=\0.01 US$1=10,400kip |
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- 移動費 - |
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- 飲食費 - |
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- 雑費 - |
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更新地 : Vientiane ( Laos ) | |||||||||||||||||||||||||
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