旅日記


2001年9月2日(日)
トロント
晴れ

-初めてのスタンディングオベーション-

今日は写真無し

 昨晩遅く、友人の「かおり」ちゃんと共に、Collegeの「だいすけ」君という人の家に遊びに行きました。「だいすけ」君の家では、初対面にもかかわらず、あつかましくも一泊させてもらいました。朝9時くらいに起床後、今日(2日)の昼に予定があったため、寝ている皆を尻目に、置手紙を残して、こっそりと「だいすけ邸」を後にしました。

 さて、だいすけ邸を後にした後、約束場所のYonge/Bloor駅改札に向かいました。が、30分程待っても、約束相手が現れません。彼女の家にTELしてみると、「すみません。今日は都合悪くなったので、行けません」ですって。あぁあ、待ち続けていた俺がバカみたい。しょうがないので、現在の「とりあえずの滞在場所」であるSheppard駅近くの家に帰ることにしました。

 Yonge/BloorからSheppard駅に向かう途中、
「うーん、帰ってもやることないしなぁ…」
と思いたち、Sheppard駅隣のNorth York Centre駅に向かってみることにしました。Sheppard駅周辺は結構な田舎ですが、「North York Centre駅周辺は、なかなかの都会だよ」との情報を耳にし、「ウィンドウショッピングでもしてみよう」くらいの感じで駅に降り立ちました。地下鉄駅から地上に出ると、そこは、うん、なかなかの都会でした。しかしながら、「この程度の街で、この混雑振りは尋常じゃないなって」くらい、人でごった返していました。暇なんで、人の流れについていってみました。すると、なにかお祭りをやっているようです。出店とかも出ていて、かなりの盛り上がりです。何か、楽しげな音楽も聞こえてきます。もともと、音楽を演奏したり、聴いたりするのが好きなんで、メインステージへと足を運んでみることにしました。

 メインステージでは、華やかな衣装を着た南米系の人々が、音楽にあわせて踊りを踊っていました。観客席でも、多くの人々が楽しげに手をたたき、乗り乗りって感じです。隣にいた人に聞いてみたところ、このお祭りが「ヒスパニック祭り」であるということが判明しました。踊り手の多くが、「国では有名な人」ってことなんで、”ただ”だし、ヒマなんで、観客席からしばらくの間見ていくことにしました。

 南米各国の踊りや、ライブ演奏を4時間ほど楽しんだでしょうか。どれもなかなか素晴らしかったです。時間も21時近くになり、いよいよ最後の演目みたいです。期待して待ちました。しばらくすると、ギター奏者、歌い手、ドラム(太鼓?)奏者がステージ上に出現し、その後、派手なドレスを着た女性達が、”とり”を務めるためにステージにのぼりました。始まったのは、フラメンコでした。これには参りました。どういう風に参ったかですって? 素晴らしすぎて、参ってしまったのです。情熱的で激しいギター、リズムの合った手拍子とドラム、ずれの無い踊り、靴の音、あるときは、ステッキの音。音と踊りが一体となり、また、それぞれのバランスが素晴らしく…。このフラメンコは、本当に、本当に素晴らしいものでした。日本でも、数回フラメンコを見たことがあります。しかし、今回の感動は、あきらかにそれを上回るものでした。2時間ほどの間だったでしょうか。夢中になって、観てしまいました。口とか開いていたのでしょうね。きっと。フラメンコ終了後は、隣の人と一緒に、思わずスタンディングオベーションをしてしまいました。観客の多くが子供や老人だったためか、立ち上がっている拍手している人はちらほらでしたが、そんなの関係ありません。本当に素晴らしかったんですもの。

 日本でも、無料で、気軽にこんなの見れるといいな。そんな風に感じました。

更新地:トロント(カナダ)

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