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旅日記


2002年12月27日(金)
フランクフルト
曇り
- ドイツ万歳! -

 
 こんにちは。飛行機3時間(コスタリカ-メキシコ)+待ち時間10時間(メキシコシティで乗り換え)+飛行機10時間(メキシコ-ドイツ)の後、コスタリカから、やっとドイツに到着しました。ここフランクフルトは雪も無く、思ったほど寒くないです。冬のドイツ=寒い、冬のドイツ=吹雪といったイメージがあったのですが、気温は10度くらいと、まったく見当外れ。しかし、まちを歩く人々はコートを着ていますし、私も友達(ヤッコ)からもらったジャケットを着てのフランクフルト入りとなりました。ヤッコ、ありがとう。オレンジのジャケット、すごく役に立っています。

 サンホセ(コスタリカ)のホテルを出て、市バスで空港に到着したのが、確か25日の15時頃でした。空港に到着してみるると、そこには食堂も商店も、何もありませんでした。それらの全てが、空港内の出発ゲート(つまり、チェックイン、出国審査の後)近くにあるとのことでしたので、朝から何も食べていなかった私は空港を一度出て、近くの食堂でコミーダ(定食)を食べ、その後、26日早朝7時発の飛行機を、空港内で待ったのでした。なぜチェックインして空港の食堂で食べなかったのかって? だって、出発は次の日(26日)の早朝なんですもの。26日の朝4時以降しか、チェックインは出来ないってことでしたので…。

 サンホセ空港での一夜は、本当にハードな一夜となりました。当初から、メキシコへのフライトが26日の朝7時(チェックインを朝4時頃にしないといけない、しかもその時間にはサンホセからは空港へのバスが無い。タクシーを使えばいいのだが、タクシーはUS$20くらいと高額。バスはUS$0.5程度。)という理由から、25日のうちに市バスで空港に入り、その夜は空港で熟睡しようと画策していましたが、以下の2つのことで、数回に渡って警官と言い合いを繰り返しました。1つ目が「当日発の航空券を持っていないと空港内には入れないということ」、航空券を持っていた私ですが、それは明日(26日)のもの、そういった理由で、アバウトな警官は笑顔で通してくれるのですが、多くの警官は「そのチケットは今日のフライトのものではない」といった理由で、空港への入場を断るのでした。この空港、空港内に喫煙場がありません。なので、タバコを吸うたびに、いちいち出場、入場のドアを通らないといけないのです(小さい空港なので、その距離は100m程度)。入場ゲートの警察官は1時間ごとくらいの頻度で交代します。ですので、そのたびに、「おまえは今日のチケットを持っていないので、空港内には入ることが出来ない」なんてほざく警察官が出てくるのです。「チケットは明日のものですが、早朝のチェックインのためには、前日に空港に来ないとだめでしょう!だって、サンホセから空港へのバスも無いでしょう!そういうことを言うんだったら、早朝のチェックインに間に合うような体制(バスの運行体制)を組み上げるものが筋ってものでしょう!観光に力を入れている国っていう話なのに、この体制はなんなのさ!、私は何度も空港への入場を許されています!、なんで、毎回、こんな問答を繰り返さなくてはいけないのですか?」そんなことをわめいて、何とか空港内に入場していたのでした。そのうちに、すんなり入場を許してくれた警察官(しかもその人は地位の高い人だった)から、「こいつ(おれのこと)は今日の旅券を持っていないが、明日の出発が早朝の、しかも早い時間なので、本日の入場を許す」っていう一言と彼のサインを貰って、毎回ゲートにいる警察官に提示しながら、空港内に入場することにしたのでした。この紙の効果は絶大で、若い警官が「おまえは駄目だ!」なんていうたびにコレを提示すると、「ソーリー、サー(ごめんなさい、紳士)」なんていって、若い警察官がひれ伏す有様。なかなか気持ちよかったです。そして2つ目が「空港内では寝ることが許されない」といった法律。少し"うとうと"すると、警察官が寄ってきて、「寝るな!」の一言。後術しますが、途中から私は他のバックパッカーと仲良くなり、協力しながら交代で、私たちは寝ていましたが…。

 この国、つまりコスタリカは、どうやら若いバックパッカーを歓迎していないもようです。「奴らはタクシー代も払えないから、市バスで空港までやってくる。奴らがやってきても、この国にはあまり金を落とさない」ってことがメインの理由だと推測できます。「現時点において直接的に大きな観光収入をもたらさないバックパッカーは、歓迎しない…」っていう理論だと思います。ですが、若い頃バックパッカーをやっていた奴らが、この国を気に入ったなら…。彼ら彼女らが後年お金を持つ年頃になったら、この国に家族を連れて再度訪れるでしょう。良いホテルに泊まって、おみやげもたんまり買うことでしょう。なんで、そういうことを予想し得ないのか?。こういった考え方は、私にとってもあたりまえのこと。たとえば、日本の企業を思い出してみてください。多少コストが跳ね上がっても、企業は若い奴をターゲットに商品展開を進めるわけです。「現時点においては薄利ながらも、彼ら彼女らが将来自社のファンとなって、それを還元してくれる可能性がある。だからこそ、若い奴らには良い商品を提供し、良い企業イメージを植え付けておかなければならない」。こんなことはあたりまえのような考え方なのに、なぜわからない?。私は、はっきり言いますが、コスタリカにはあまり良いイメージを抱くことができませんでした。もうこの国に来ることは無いでしょう。ホンジュラスやグアテマラ、ニカラグアを訪ねることはあるかもしれませんが、コスタリカには来たくありません。

 なーんて、散々なことを書いたけれど、でもね、この国でも仲良くなった人々は多いのです。ダウンタウンには、フルスという中華料理店があるのですが、そこには4日連続で通ったため、店の店主、奥さん、おばあちゃん、息子なんかと片言の英語と漢字で会話したり、店内の様子や皆をデジカメで撮影してあげて、そのデジカメ写真をメールで送ってくれなんてことになりメールアドレスを交換しました。このサンホセ空港でも、空港職員の1人と仲良くなりました。彼とは1時間くらい話していたのだけれども(というか、空港職員!仕事中なのに、1時間も観光客と世間話をしていていいんかい!これも仕事のうちなのか?)、彼は日本語を勉強中で(これがまた結構話せる!)、「次回コスタリカに来たら、俺んちに泊まれ!」なんて話しになって、住所交換したり。

 まぁ、いいや。午後8時ころだったでしょうか?空港内でカナダ人女性と仲良くなって、いろいろ話しながら一夜を過ごしました。彼女も私と同じく1人で旅行しながら、タクシー代をケチって、空港で寝ようとしていた"クチ"でした。彼女とは毎度タバコを吸いに行ったり、買い物に行ったり、交代で寝たりと、ともに行動しました。2人はやっぱり便利です。荷物を見てもらったり、交代で寝たりと、こういうことが可能です。そうそう、彼女にカナダ国旗の件を確かめてみました。やっぱり、アメリカ人に思われるのが嫌とのこと。理由はそれだけみたい。この30歳のカナダ人女性はなかなか面白い人で、いろんな知識を持った人でした。宮本武蔵のことなんかも妙に詳しくて、忍術やら剣術に大変興味があるという変わった人でした。彼女から宮本武蔵の生き方や考え方についていろいろ質問されましたが、私には武蔵に関する知識は全くないのです。「ん?小次郎という人と戦った人か?」、そんな感じ。なぜ日本人の俺が知らないことをそんなにたくさん…。情けないや。

 朝7時、コスタリカもついに後にする時が来ました。UA1012(ユナイテッド航空1012便)にて、コスタリカを後にし、メキシコを目指しました。そうそう、ユナイテッドの飛行機では、もともとの航空券がエコノミーにもかかわらず、私には「エコノミー・プラス」の席があてがわれました。この席は、普通のエコノミーに比べて、だんぜんスペースが広いし(足を組んでも、前の席まで余裕)、自分の目の前に液晶TVがあったりとなかなか快適でした。エコノミーの搭乗率は8割ほどでしたので、通常ならば私もエコノミーの席にすわるべきなのに…(エコノミーに余りがあったって意味で)。なぜか席はエコノミー・プラス。私がユナイテッドにマイルを貯めているせいか、そのマイルが一定ポイント以上になったためか、はたまた、予約の際にユナイテッドを応援したせいかわかりませんが…。まぁ、後ろのエコノミー諸君を背にその席を満喫しました。私はファーストクラスやビジネスクラスにはもちろん座ったことがありません。こういったふうな、最下級のクラスから抜け出したのは初めての体験でしたので、ちょっとした優越感にひたるような経験も初めてでした。

 さて、ユナイテッドの飛行機の中では、例のとおり、「がんばれユナイテッド!」をアテンダントに伝えた後、メキシコに無事到着しました。メキシコシティでは、また1もんちゃくありました。私がトイレで数回に渡ってタバコを吸ったという理由から、トイレ清掃員が警察官に通報し、私の身柄は警察官に引き渡されました。私がトイレでタバコを吸ったことには理由がありました。メキシコシティ空港内のインフォメーションセンターで、その場にいた係員(警察官ではない)に尋ねました。「この空港内には喫煙室がありますか?」、職員は答えました。「空港内は禁煙だけれども、空港内のバーやレストラン、トイレではタバコを吸っても良いよ」。そういった答えがあったので、お金を使わずに済む(バーやレストランは何か買わないといけない)トイレで喫煙を繰り返していました。ゲート23近くのトイレの中で、堂々と3回目の喫煙していた時でした。入り口の近くにいた清掃職員が、「タバコは駄目だ!」と英語で話し掛けてきました。手洗い場の横にあった灰皿形状のステンレス製物置上でタバコを消した後、トイレの清掃員と言い合いをしました。「だって、空港のインフォメーションが、トイレで吸ってもOKって言っていたんだよ?」、トイレの清掃員が「英語が分からない」とのことから、私の身柄は警察官に引き渡されました。交番?では、しこたま叱られました。「この空港は全面禁煙だよ!」って。でもね、確かに空港内には禁煙の絵が掲示されています。でもね、トイレ内にそれはなかったし、トイレの手洗い場横には、灰皿形のトレイが設置してあります。もちろんトイレの中には禁煙の絵がないですし。なによりも、インフォメーションのお兄さんが、「トイレでたばこを吸っても良いよ!」って言っていたのですよ!。私の言葉に警官も折れました。「インフォメーションの言葉は間違っているから、今後は、トイレで喫煙しないように」とのことでした。その間、さきの清掃員も、私たちの隣でことの成り行きをうかがっていたのですが、私が数十秒で開放された瞬間、彼は警察官に向かって、何か文句を言っていました。ごめんよ、清掃員のおっちゃん。本来は駄目なことのようだけれども、インフォメーションが「OK」って言っていたからねぇ。俺が即時開放されて悔しいのも分かるけれど、そんないきり立ちなさんな。

 ルフトハンザ航空の狭い席の中で揺られながら、27日の午後15時、無事にフランクフルトに到着しました。空港では、モロッコ行きのフライトを予約して、それからツーリストインフォメーションで、ダウンタウンへの行き方(DBという電車で行ったのだけれども、これってタダで乗ろうと思えば、乗れるみたい。改札も無いし…。ただ、時たま検札とかがあるんだろうなぁ。きっと)、ユースホステルの場所、簡単なドイツ語を習った後、教えられたユースにたどり着きました。だけれども…、年末ということで、ユースが営業していませんでした。しょうがなく、フランクフルト駅構内のインフォメーションで紹介された駅前の中級ホテル"ホテル・マンハッタン"の"C"部屋にチェックインしました。ここは値段が32ユーロ。探してもらった中で、最も安いホテルでした。しかしながら、日本円で4000円もする高さです。一日20ドルですごさなければならない私にとって、非常なる額なのです。でもね、ユースのドミトリー(共同部屋)が19ユーロ(2500円弱)もするこの国では、普通の値段なのでしょう。このホテル、やはり先進国のドイツにあるだけに、設備もしっかりしています。トイレ、シャワーは共同ながらも、部屋にはタオルやら石鹸が用意されています。部屋の中にはもちろんTVもありました。14インチの、日本でも19,800円位で売っていそうなものでした。私にとって、今回の旅行が初のヨーロッパ滞在なのですが、そのTVのチャンネルを回していて、3つほどびっくりしたことがありました。1つ目が、モザイクなしで、たくさんのチャンネルでヌードシーンやセックスシーンなどが放送されていたことです。男性も女性も、そのものずばりが放送されているんですもの。心配になり、フロントで「こうこう、こんなのが放送されていたけれども、俺は有料放送等、何のボタンも押していないのだけれども…。大丈夫なのかい?」って。さすがヨーロッパだ。そして2つ目は、CNNやMTVをはじめ、現地チャンネルでさえもテキストモード(キャプションとは違う)を用意していて、知りたい情報をテレビ画面を通じて、即時入手できることです。CNNのテキストモードでは、為替レートや世界のニュースINDEXなんかをチェックしました。これって新聞とTVとインターネットが合体した感じで、おかしな気分。マルチメディア(古い言葉!)って奴ですな。日本に比べ、こういう点でアメリカやヨーロッパは進んでいるね。しかし、この仕組みはどうなっているんだろう。俺がリモコンを使ってテレビに指令を与えると、テレビはしばらく考えて、その後指定のページを表示します。俺の指令が、このテレビ内で処理されているのか、はたまたホテル内の施設で処理されているのか?仕組みを理解しようとテレビの裏側を見ても、そこからは電源ケーブルとアンテナ線チックなコードが出ているのみ。テレビ内にメモリーやらを搭載している様子はなさそうなので、きっとこのアンテナ線っぽいコードを通じて、俺の指令がホテル内のある設備で処理されているんだろうなぁ。

 長くなったので、まとめに入ります。上にも書いたように、ヨーロッパは初めてなのですが、予想していたとおり、やはり物価の高さにびっくりしました。特に、交通機関、ホテルが高い!。でもね、近くのスーパーにいってみたら500mlのビールは0.5ユーロ(60円)、サラミは1ユーロ(120円)と格安。さすがビールの本場だ。この点だけで、ドイツが大好きになってしまいました。ホテルのフロントにも「ドイツは最高の国だ!500mlのビールが60円なんて!俺は移住したいくらいだ。」と褒めちぎっておきました。まぁ、ドイツには3泊しかしないんで、資金的にもなんとか大丈夫?でしょう(本当か?)。ビール4本とサラミを今日の夕食とすることにしたのでした。3本目も途中でほろ酔いなんで、TV見ながら寝ますね。

 待って!最後に一言。ドイツでは英語が通じまくりです。多くの人が、普通に英語を話します。小さい商店のおばちゃんなんかも英語を話します。しかも流暢に。なぜだ? 義務教育で英語の授業があるといった理由なのだろうけれども。何が違うんだ?日本の英語の授業と。何故私も含め、日本人は英語がへたくそなんだ。謎です。

 以上。

- 本日の出費 -

レート : E1(ユーロ)=\125

- 移動費 -

From: To:
フランクフルト空港 フランクフルト中央駅 E3.50だったか?
 

- 飲食費 -

サラミ * 1 (夕食) E1.10
ビール 500ml * 4 (夕食) E2.12 (0.53 * 4)
 

- 雑費 -

宿代 E32
たばこ (Marlboro Lights) - (コスタリカでまとめ買いした)

更新地 : Frankfurt ( Germany )

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